ARIA CHRONICLE

 日本語対応のダンジョンクロール系RPG。Darkest Dungeonライクなゲームだということですが、私自身がプレイしていないので比較はできませんが、同じようであれば雰囲気(キャラやグラフィックなど)であれば、こちらでDDライクゲームを楽しむのも有ではないでしょうか。

 ゲームはアリアの巡礼の旅が目的です。しかし、その途中でカルト教団が設置した不思議なトーテムを見つけることからアリアの旅がカルト教団の調査へと向かっていきます。最初の町「ラテブラ」を拠点にし多くの英雄(冒険者)を仲間に引き入れ、町での願い事(クエスト)をクリアしつつ町の施設を拡張し、教団の痕跡を追いかけていきます。

 町には村会館、酒場、鍛冶屋、実験室、聖堂、闇市場があります。最初から全て開放されているわけではありませんが、超序盤で開放されるので気にしなくていいでしょう。

 アリアと共に最初から一緒に行動しているのはティラ(パラディン)のみです(書記官も一緒にいますが、このキャラは戦闘には参加しません)。2人ではクエストをクリアするためには厳しいため酒場で英雄を雇用するようになります(当然費用が必要)。雇用する際のレベル上限は酒場をアップグレードすることで上げることができます(リストに掲載される人数も増えます)が、あくまで最高レベルが上がるだけです(最大レベル4であれば3レベルもいます)。英雄リストの更新も可能ですがこちらも必要がかかります。

 また会話メニューで村人と話すことができ、ここでクエストを受けることが可能です。簡単なものもあればボス系討伐も含まれますので注意しましょう(受諾するのは問題なし)。

 英雄たちは装備を持っていません。ただ基本装備は所持しているようで何も持っていなくてもダメージを与えることは可能です。装備をすることで、その装備に付加された能力を得ることが可能になります。

 装備は鍛冶屋で購入したり製作したりできます。もちろん、ダンジョンで拾うことも可能ですがクラスごとに装備できるものも違うため必ず拾えるとは限りませんので戦闘が厳しいと思ったら最低限の購入はしましょう。装備作成は冒険中に手にいれた素材を使って作ることが可能です。

 この施設も酒場同様アップグレードすることで店の在庫を増やしたり製作できるアイテムを追加することができます。アップグレードにはそこそこの費用が必要になるため、装備購入はあまりせず、製作に頼るほうがいいかもしれません(製作には費用はかかりません)。なお、アップグレードはアリアのレベルに応じて上限があります(どの施設も同じ)。

 実験室ではアイテムを購入、製作することができます。購入できるものはダンジョンで入手することが可能ですが、回復ポーションなどは念のために持っていくほうがいいかもしれません(ダンジョン内に回復できる箇所もあるので、雑魚戦ではあまり使用しませんが、ボス戦などではパーティー構成により使うことになります)。

 商品の在庫は無限ではありません。これは他の施設も同様。アップグレードで一部のアイテムは上限をあげることができますので施設のアップグレードは惜しまず行っていくことをお勧めします。

 聖堂では英雄祝福と復活が行えます。祝福はランダムな英雄にランダムな効果を付加するものです。アップグレードで費用が軽減されたり、祝福の最大回数が増加します。復活はかなりの費用が必要になります。最初はよっぽど愛着がない限りは酒場で新しい英雄を雇用したほうがいいかもしれません。死にすぎるようであれば下位ダンジョンでちまちま経験値稼ぎをしたほうがいいです。

 闇市場は一番最後に開放される施設です。盗難品購入、徴収交換(ボス級を倒した際に入手できる証票で特定のアイテムを入手可能)。「取り戻す」は誤って売ったり捨ててしまったものを再購入できます。アップグレードで市場のアイテム数が増加します。

 村会館では紛失物保管所(所持数制限で入手できなかった一部のアイテムが保管されています)があるだけです。ただこの施設はアップグレードこそに意味があります。冒険中はスタミナを消費して移動しますが、その上限を増やすことができます。スタミナはダンジョン内の篝火で回復できますが場所は特定の英雄がいない限り不明ですのでスタミナはあるほうがいいです(スタミナは移動だけでなく、特定の行動でも消費してしまいます)。また英雄の保有数の増加もできます。

 パーティーは冒険を続けていくとメンタルが下がっていきます。全滅をするとかなり落ちてしまいます。メンタルは町に戻って来たからと言って回復するわけではなく、パーティから外して町に滞在させる必要がでてきます。そのためパーティは固定ではなく最低でも2パーティーは必要となります。メンタルが良好になると命中率、回避率、効果発生率、経験値獲得が増加します。

 経験値は冒険に出たキャラしか得ることができません(町にいるキャラには経験値は入らない)ので、ある程度平均的に英雄を育てていく必要があるでしょう。

 英雄の能力はかなり細かくなっています。これは特性と特質で増減します。特性は基本特性(クラスによる)の他に最大4つまで自分で選択できます。特性は13ありクラスにより当然違います。一度にアクティブにできるのはレベル増加により増えていきます。

 特質は冒険を通じて専門性、体型、性格、くせ、ジンクスが付加されていきます。ただしアリアとティラだけは性格が固定となっています(一部のキャラも特定の部分が固定の場合があります)。こちらはハイリスク・ハイリターンなものが多くなっています。またランダムで付加されるため、キャラに似合わないものも付加されます。

 例えばアリアに体型で「肥満」というものがついたりしますが。効果はクリティカル率-5%、治癒量+20%です。肥満という特質名が正直アリアには似合いませんが、そういうのは気にしないのであれば効果だけみればいいでしょう。固定特質でないものはお金を払うことで削除することが可能です(レベルにより変化)。特質のこともあり全てをプラスにすることはできないと思いますが、装備品などを使って上手にプラスになるようにしていきましょう。

 クエストにはメインクエスト、サブクエスト、資源や経験値を得るための反復クエストがあります。また追加目標というものも設定されており、これも合わせてクリアすることで経験値が追加されますので出来るだけクリアするほうがいいでしょう(中には特定のクラスを含むというものがありますが、一部クラスはいない場合もありますので、そういう時はスルーしましょう)。

 ダンジョン内はマス目で構成されており、ランダムで作成されます。マップ内には様々なオブジェクト(捨てられた貨車、鉱石、ハチの巣、木の実、宝箱、切り株、篝火などなど)とモンスターのいる場所があります(何もない場所もあり)。オブジェクトはアイテム、お金の入手が可能です。木の実やハチの巣はHP/MP回復。篝火はHP/MP回復に加えて重要なスタミナの回復が行えます。

 スタミナは前述のとおり、ダンジョン内で移動やオブジェクトに対してのアクションに使用されます。そのため篝火を使うタイミングを考える必要があります(序盤では篝火以外でスタミナを回復手段がない)。ダンジョンマップは左上に表示され拡大も可能です。先のダンジョンに進むとクエストイベントというものが追加され、ランダムで様々なイベントが発生します。

 クラスによっては敵の居場所がわかったりするのでクエストなどによりパーティ構成を変更したほうが良い場合もあります。上手に英雄を使って楽に進行できるようにするのもスタミナを節約する方法の1つですのでクラスの特性をしっかりと把握しておきましょう。

 戦闘は最大5体までの敵と戦うことになります。敵の攻撃には特殊なものも多く、HPが低いせいもあり毒や出血などが致命傷になりかねません。またダメージも高いため力押しで勝てると思ってはいけません。

 HPの右にある数値は盾ポイントとなっており、そのポイント分ほどダメージが軽減されてしまいます。例えば、10ポイントダメージを与えられても盾ポイントが3あれば最終的に与えられるダメージは7となります。一部の英雄にはその盾を破壊できるスキルを持つ者もいます(ただし全てを破壊できるわけではなく2ポイント(強化特性をとれば3)だけとなります。それでも5回攻撃すれば10ポイントもの差になるためスキルは出し惜しみせずに使っていきましょう。

 敵もHP回復や味方の防御、スキル使用をしてきます。相手の苦手なエレメントで攻撃したり、スキルを有効に使用したりしましょう。スキルはクールタイプがあるものもありますのでよく考えて使っていきましょう。必殺技はパーティー全体でポイントがたまっていき最大値に達したら使用できるようになります。クラスにより必殺技はかわります。一撃必殺のものもあれば、数ターンにわたるものもあります。その時の状態によって使い分けるほうがいいでしょう。

 また敵を一撃で殺したり、オーバーキル(虐殺)をすると経験値にボーナスが付加されます。パーティーに余裕がある場合には狙ってみるのもありでしょう。さらに昼と夜で若干ステータスに差がでます。これは敵にも当てはまりますので有効に使いましょう。

 全体の流れとしては、集中してメインストーリーを追いかけていくことは難しいと思います。レベルがある程度なければ雑魚戦でも手こずる場合があります。そのため資材を集め装備を作る必要があります。当然施設のアップグレードも必要になってきますので、反復クエストなどを利用して何度も同じ場所にパーティーを送り出す必要があります。

 そのためじっくりと腰を据えてプレイする必要があります。同じことの繰り返しになってしまうため、このようなゲーム性が苦手な人には向かないゲームだと思います。またビルド的なものもありますが、能力は固定値でランダム性もなく強化もできません。ベースとなる素材(最初は銅、次は鉄のように変化)で強さが変化するので、装備は常に作っていくようになると思います。

 私としては面白いと思いますし、反復は嫌いじゃありませんので買ってよかったゲームだと思っています(日本語にも対応していますし、キャラも可愛い)。ただまだクリアしたわけではないため評価は変化するかもしれません。個人的にはアイテムの強化やランダム性を追加してくれたら嬉しかったとは思います。

 悩んでいる人はクラスDLC込みで1200円ぐらいになったら買ってもいいと思います。実績に興味がなければイージーでプレイしてストーリーを楽しむこともできると思います。