ライザのアトリエ

 ライザシリーズの第一弾「常闇の女王と秘密の隠れ家」を3が出る前にクリアしようということでプレイ(Steam版)。サクッとプレイするためにVery Easyでプレイ開始。今までのシリーズと違い初心者に優しいシステムになったということで錬金システムや戦闘システムも違うということで不思議シリーズをプレイした後だったのでちょっと戸惑う部分も多かったかな。

 錬金術とはまったく縁のなかったライザリン・シュタウト(ライザ)が小さな島で平凡な生活から抜け出すため、年齢の近いレントやタオと背伸びした冒険から物語は始まります。がんじがらめの島のルールに反発するというのは今でも変わらず、早く大人になりたい、親の言いなりになりたくない、などの思いがライザやその仲間たちによって紡がれているのではないかなと思います。錬金術との出会いで新しい道を踏み出したライザ。でもそれがすぐすぐに理解してもらえるわけでもなく、それを改善するために島の人々の要望を叶えたりし、少しずつその立場を違うものにしていきます。それをボオスという島の権力者の息子が邪魔をしてきたり。

 島という小さな世界で外界へは出てはいけないという村のルールなどもあり、島でできること(親の後を継ぐなど)をしていくことに葛藤を抱く主人公たちの物語。この辺りに共感を抱ければ物語を楽しめるかなとは思います。

 個人的に、物語は良かったと思っています。ただ、メインクエとは絡まない一般クエスト(多分。特定のクエストを終了しないと先に進まないメインクエはなさそうだし)やパーティークエストは本当に必要だったのか?と思っています。一般クエストは村民からの依頼ではあるもののだったら評判のような項目を設けてもよかったのでは?と思います(それにより報酬が上がったり、メインクエストが先に進んだりとかね)。

 パーティークエストはクリアすることでキャラのパッシブスキルが追加されるのだけど、各キャラにあるので全キャラのパッシブスキルを解放したい場合、戦闘を一緒に行わないといけないなどかなり面倒(最初はライザ、レント、タオの3人だけど、クラウディア、リラ、アンペルが仲間になると時期にもよるけど、全員のパーティークエストをクリアするのは面倒)。最後に加入するアンペルなんか結局使わずじまいだったしね。

 戦闘はリアルタイムに。MPがなくなりパーティー共有のAPに統合。つまり最初のターンからスキルが使えない状態に。このAPは通常攻撃をすることで溜まっていき、10、20と一定数がたまるとタクティクスレベルを上昇可能(レベルアップで0に戻るためAPが溜まるまでスキル使用不可)。スキルを使えばもちろんAPを消費するのでタクティクスレベルを上げようと思えば低いタクティクスレベルの時はAP優先を上げることになるかも。一応、例外として採取道具(杖や斧などなど)をモンスターに当ててから戦闘に入ると最初から10AP溜まった状態でスタートします。APが上がると通常攻撃が複数回(最大3回かな)になります(スキルも強化されるらしいが未確認)。そのため3レベルまではスキルを使わずに上げるほうがいいかも。

 物語を進むとフェイタルドライブという必殺技が使用できるようになります(ただしタクティクスレベルが1に戻る)。タクティクスレベルを5まで上げないといけないのでVery Easyだと使わないかもしれません(実績解除するならノーマル以上に)。

 次にアイテム。これもパーティー共有のCC(コアチャージ)を使用することで使うことができるものの最初は10(最大で15)。CCはアイテムによって違うため一概に言えないけど、回復系を残しておきたいと思うとなかなか攻撃アイテムが使えないのが難点(CCは他のアイテムを使用不可にするコンバートという方法で回復できるもののリアルタイムで進む中、かなりの時間を要するため使い勝手が悪い)。CCは1戦闘ごとに回復せず1冒険ごとなので戦闘終了後に回復しておいたほうがいい場合もあり(4人以上のメンバーになった際、前線にでないキャラにコンバート用アイテムを持たせておき使用。ちなみに非戦闘中のアイテム使用にもCCが必要)。リアルタイムは別に良かったけど、APやCCシステムがなければ難易度をノーマルでプレイしていたかも。

 錬金術は不思議シリーズにあったパズル要素がなくなり、ただただアイテムを配置していくだけという感じに変更。しかも全部埋める必要はありません。上図の爆粉うにの場合、必要なものは「うに、火薬、燃料」となりますが、うにを2つ(もしくは「爆散するうに」まで雷属性が到達すれば?)入れ、ゲームパッドならスタートボタンを押せば調合可能です(上図は品質のいい「うに」を使っているので2つで品質351になっていますが、ゲーム開始直後だとこんなことはありえません。たぶん10分の1ぐらいの品質)。

 ただし、この状態だと特性枠が解放されていないため特性の選択はできるもののロックがかかった状態になります(どちらにしろ最初は投入回数が少ないため全部埋めることは無理かも)。物語を進めるとリビルドというシステムが解放され一度作成したものをジェムをつぎ込んで埋めれない枠を埋めることができます(ただし、錬金術レベル以上にはできないの。最終的にはLv.99にできます)。注意点として枠内に設定してある品質アップは有効ですが、最初に作成した時点での品質が維持されます(特性での品質アップは含まれないので注意)。例えば最初に品質100のものを作り、リビルドで品質200のものをつぎ込んでも品質は100のままであるということです(通常の調合であれば素材の平均の品質になります)。ただこれを逆手に取ることも可能です。1つ目はリビルドでは品質の低いものを入れても構わないということ(ジェム消費がかさむけど)、2つ目は2~3の素材を入れた段階で調合できる状態になり、次の素材を入れると品質が下がるような場合、そこで調合しリビルドで枠を埋めていくといいです(特に品質枠を残しておくとさらに品質を上げられるメリットがあります。最終的に品質999アイテムを作るときにもこの方法は役立ちます)。

 また武器については物語が進行すると強化、錬成ができるようになります。Very Easyでプレイしていれば使わなくても問題ないと思いますが、DLCの秘密の島を探検しようと思えば必須となります。防具、装飾品については強化がないため、レシピ変化を使い、最終的に作りたいアイテムの下位から始めて品質のいい素材をつぎ込むことで基本値を上げることができます(魔殻シュタルクケルンを作る場合、レザープロテクターからレシピ変化を利用して魔殻シュタルクケルンまでもっていきます)。

 また調合物の効果の中に属性値アップや影響拡大がありますが、影響拡大はそれを使用できるアイテムの場合、投入素材を節約できる場合もあります(影響拡大2だとその枠以外に2つ離れた枠まで投入したことにできます。もちろん属性があっていないと意味がありません)。この辺りを有効活用して最終的にいいものを作るといいでしょう。

 ただ、一部のアイテムが特定モンスターからのドロップだけや中盤以降にクラウディア・パパからゴールドコインで交換するだけというシステムはやめてほしかったかな。ドロップにしても小・中ボスからのドロップだけど1個だけとかとにかく面倒でしかなかった(複数個ドロップなら問題はなかったけど)。交換のほうは一度買うと翌日まで復活しないし、もっと面倒(一度999アイテムを作れば不要なんだけど)。

 また島という狭い舞台だったせいもあるのかもだけど、採取方法によってアイテムが変化するのも面倒さを引き立ててました。それを補うのがボトルシステムなんだけど、欲しいアイテムを探すまでが大変だったと思います。今は発売から時間が経っているので情報が豊富にあるため助かりましたが。ただそのボトルシステムも上記の特定ドロップは入手できないのは残念な仕様(せめて異界ボトルでは拾えるようにしておいてくれれば楽だったかなと)。

 粗ばかりを書き連ねてしまいましたが、ライザシリーズが初めてなら違和感なく受け入れられると思います。ライザたちの成長やボオスとの関係など青春をうまく描いているのではないかと。