Moonglow Bay

 日本語対応の釣り、料理と町の復興をテーマにしたアドベンチャーゲーム。Steamの評価が「賛否両論」となってはいるのは進行不能バグがあった名残らしいですが、現状も進行不能バグがないものの設定画面など一部のUIでバグが残ってはいます(最初にある程度設定したらあまり開くことはないと思うのでそこまで気にはならないと思います)。

 ムーングロウでは不吉な迷信などもあり漁業が廃れ、町自体も廃れ、あちこちにゴミが散乱し、建物も汚くなっています。そこへムーングロウ100周年を祝うために主人公の娘がやってきたことで主人公も落ち込んだ生活から一転、パートナーの最後の願いを叶えるために見習い漁師となり、町の復興、この町に関わる秘密を解き明かしていくことになります。

チュートリアル(釣りと料理)

 ゲームを開始すると自分とパートナーを決められた中から選択するようになります。それが終わると釣りの簡単なチュートリアルがあります。海に向かって船の横に立つとコマンドが出てきますので、そのコマンドを使用してキャスト。魚がかかったらスペースバーでリールを巻いたり、魚が逃げる逆方向のキーを押すことで釣りあげます。序盤は竿釣りメインとなりますのでしっかりと理解をしておきましょう。

 そして娘の登場。物語が動き出します。

 部屋の掃除をした後に再度釣りに関するチュートリアルがあります。竿(最初は1種類)、ルアー3種があり、ルアーにより釣れる魚が変わってきます。釣れた魚はジャーナルに記録され、組み合わせはわかるようになっています。釣りをする際は色々とルアーを変えてみると違った魚がかかる可能性がありますので忘れないようにしておきましょう。また「ストライク」というテクニックも教えてもらえます。これを使えば一気に魚を手元に近づけることができるので活用しましょう。

 そして餌。餌なし、品質の低い餌、高い餌の3種類。最初に持っているのは低い餌20。高い餌は後で入手できるようになります。餌なしは小型魚、低い餌は小型、中型魚、高い餌は中型、大型魚が釣れます。最初は餌なしでもいいと思います。

 それが終わったら町民アビィが登場して料理のレッスンをしてもらえます。最初に教えてもらえるのほぼ基本の工程。「洗う、切る、ゆでる、揚げる、焼く」とありますが、このうち慣れるまで「ゆでる」が難しいと思います。料理自体はミニゲームのようなものになっていますので上の動画を見てもらうほうが早いかな。

 全ての工程で「緑」を獲得できれば☆3が確実に得られます。☆3を3つ取るごとに料理の腕前が上がります(料理イラストの左に★が記載されていき、★★★になると料理を自動で行えるようになっていきます。同じ料理は一度に複数作れますが最初は1つずつ作って☆3を稼ぐことをお勧めします(複数作ると当然魚の消費も同数必要になります。一度に3つ作って☆3を獲得しても1回としてカウントされるので最初は1つずつ作るほうがいいのです)。作った料理は外にある箱で売ることができます。魚も売ることができますが、最初は料理を上達させるためにも料理に使いましょう。★が増えると新しいレシピを思いつくときもあります(すべての料理ではなく特定の料理)。そのため料理の上達は必須となります。

 料理を売るための機器や船、魚の情報を得るために3人ほど紹介してもらえますので町の探索を始めましょう。そうそう料理には材料費もかかってきます。野菜などは用意する必要がない分、材料費として最初に引かれます。そのためお金がないと作れないので注意してください(中には材料費がかからないものもありますし、高く売れるけど材料費もそこそこかかるものもあるのでお金を稼ぐときには差額に注意)。

序盤

 まずはジャーナルに従ってクエストをクリアしていくといいでしょう。マップ上に場所も記されますので迷うことはないと思います。外にいるとどんどん時間が経過していきますが、実績を気にしなければゆっくりとプレイするといいと思います(家の中や船の中では時間経過はありません)。

 町民は一部の人を除き日中は特定の場所、夜は自宅に戻るようです。店は特定の時間にしか開いていませんので注意してください。中には移動している人もいます。そして町民にはとにかく話しかけます。ほとんどの人が魚に関する情報を持っています。特定の人には料理を上げることで親密になっていきますのでどの料理が必要かを覚えておきましょう(1日1回しか渡せませんが最大4回だったと思います)。

 クエストをクリアしていけば船も入手出来ていると思いますので、入手したら海に出て釣りをしていきましょう。最初はいけない場所もありますが、行けるところは行ってみて釣りを楽しむのもいいと思います。

 海では魚が円のようになっている場所、回遊魚、シルエット(5~6体)が見える場所があります。円になっているところは正直なところ何のためにあるのか不明だったりします。というのも魚自体は基本的にどこでも連れます。その部分でレアな魚が釣れるというイメージはありません。回遊魚、シルエットは投網(物語を進めると入手できます)で捕獲できます。回遊魚は結構難しく、回遊魚の通りに投網を置いておくとひっかかります。直接、その上に投網が重なっても捕獲できません。シルエットは重なれば捕獲できますし、比較的リスポーンも早いのでお勧め(餌も不要ですし)。

 投網は序盤で入手できます。砂浜にいる虫を捕まえることもでき、それは品質の低い餌の材料になります(それ以外にも小型魚が材料にもなります)。

 籠漁もできますが、これは販売しているので購入しておきましょう。設置してから1日程度待たないといけませんが、一部の魚介類は籠漁でないと捕獲できないものもいます。また複数のバイオームに仕掛けるようにするといいでしょう(しかけた場所はマップに記載されるので大丈夫)。

中盤

 クエストをどんどんクリアしていくか魚を釣り、料理を作ってお金を貯めていくかになります。クエストをどんどんクリアしていくにしても最終的には町の復興のためにお金が必要になってきます(町の復興は特定のクエストをクリアしないとできません)。また一部のクエストは他のクエストの後でないとクリアできない(そこに行くための必要なものを入手できていないからなどの理由)場合もあります。

 個人的にはお金を稼ぐにはどうしても料理が必須になるのでまずは釣り三昧をお勧め。比較的安価で船に寝室と料理スペースを増設することができるのでそこまで拡張したら家に戻る必要がなくなりますのでずっと魚釣りをしてもいいと思います(徹夜をすると立ったまま寝たりするようになるので注意。右上の時間表示の下あたりに「Zzz」と出たと思いますが、それが出た後どこまで耐えられるかは不明)。

 もちろん、物語を進めないといけないバイオームも出てきますし、新しいバイオームでないと釣れない魚もいます。もうこれ以上新しい魚は釣れないと思ったら一度クエストを進めて新しいバイオームや機器を解放してきましょう(品質の高い餌が作れるようになると大型魚が釣れるようになるのでさんざん釣った場所でもまた釣りをするようになります)。

 また町に掲示板がありますが、そこで町民の小さなクエストを受けることができます。報酬としてわずかなお金がもらえます。また魚の情報を得られることもあります。こちらは時間制限があります。料理や魚を希望している場合は持っていることを確認してから受けるようにしましょう(私はこのようにしてクリアしたので時間を過ぎた場合のデメリットは不明)。

終盤

 クエストのクリアがメインになります。あちこち移動しまくることになりますが、時間制限は1つ以外ありませんのでゆっくりとクリアするといいと思います(時間制限があるのは超終盤で会話の中で時間制限がある旨がわかるようになっています)。お金を貯めていれば町の復興をサクッとしてもいいかもしれません。

 お金は船の修理(修理費用はあまり高くありませんし、途中で無料になります)、機器の購入、レシピの購入程度しか使うことがありません。修理をしっかりして陸地にガンガンぶつけていない限り海で船が動かなくなることはないと思いますが、そうなった場合、無線で助けを呼ぶことができます。ただし、必要は所持金の10分の1なので注意しましょう(実績に関する内容あり)。必要なお金は全部で復興や5.5~6万ぐらい(修理なども考慮して)。

 途中で町の謎にかかわる魚を相手にしたミニゲーム的なものがありますが、少し分かりにくい部分がありますので直前に表示されるメッセージをよく読んでおきましょう。

 ゲーム内時間30日でクリアできるようになっている(実績に30日以内のクリアがある)ので新種の魚を気にせずにクエストメインで進めて、クリア後に新種を集めてもいいかもしれません。私はクリアしちゃうと熱が冷めるので先にできる限り新種の魚を見つけるようにしましたが、10種ほど見つからず…

最後に

 ゲムスパではスローライフRPGと書かれていましたが、クエストをクリアしていこうとしたら相当忙しいです。まったくもってスローライフではありません。もっと言えばRPGでもないような気がするのですよね。このゲームは主人公とムーングロウの町の物語。アドベンチャーゲームだと私は思っています。そのため町民の話や娘との話などを楽しむことをお勧めします。

 釣りはともかく料理がミニゲームで面倒だと思う人もいるとは思いますが、そういう方は最低限の料理だけ作って、お金稼ぎも簡単に作れるものを数種類マスターし自動料理ができるようにしてもいいかもしれません。ようはチリツモでお金を稼ぐだけの話です。料理は船で作れるようになりますし、腐りもしません。使用しない魚は販売も可能です。

 スローライフを求めてこのゲームをするのはお勧めしません。物語を楽しみ、町の謎を解き、綺麗にしていく過程が楽しめる方のゲームだと思います。